満ちみちた桜の匂いと小さな光

大学生活満喫ちゅうな漫画家志望。

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ゆお
ゆお
ゆお
大学一年生。
漫画家志望。
18歳。AB型。
163㎝。
BUMPがすき。
ミニストップでバイト中。

<投稿歴>
①2005年3月号発表
 別冊マーガレット
 Aクラス
②2006年5月号発表
 別冊フレンド
 Bクラス上位


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2005.06.23 Thu

さよならの在り方を [小説]
先輩、言ったじゃん。あたしこの耳で聞いたんだよ。 

 「いつまで待ってんの?」永居が言う。待ち伏せなんてずるい。その言葉を言うためだけにあんたはここにいる。
 「馬鹿にすんな。」言葉を吐き捨てて、走り去る。お願い、もうあたしのこと、見ないで。お願いだから。

 しとしと、ぱらぱら、少しだけ雨が降る。梅雨入りしたかな。
ねえ、先輩、ちゃんと覚えてる? 1ヶ月前、あの日。雨、強かった日。「傘、貸そうか?」って通りかかった内藤先輩が言ってくれた。
そしたらあたし嬉しくて、つい言ってしまった。先輩のことすきですって。ホントばかで、消えてしまいたいと思った。泣きそうになった。だけど、先輩は優しい。
「…とりあえず、アドレス、交換しとこっか。」

朝、また永居がいる。同じクラスなのだから当然なのだけれど。そしてまた繰り返す、いつもの言葉。
「ほんとにそれで灯(とも)はいいんだ?」
「別に良いよ。」
主語がなくてもわかる。心配してくれるのもわかってる。だけど、あたしのこの想いでもう誰にも迷惑かけることなんてないし。
「なんでそんなんすきなの」
馬鹿。永居。うるさい、ついてくんな。なんでそんなこというの。大体先輩だって忙しい人なんだから。アドレスだって間違えたかもしれないしね。来るはずのないメール。でもそれでも、あたしは待っている。愚かなあたし。あたしの気持ちわかってるはずでしょ。すきだとか、もうそんなんどうでもいいじゃない。あたしの好きにさせてよ。

 先輩をすきになったのは、もうなんでだかよくわかんない。顔が好みだった?ひとめぼれしたんだっけ?でも、嘘じゃないもん。今でも待ってる。ちゃんと待ってる。

 「電車、何分?」「うわっ」ホームで電車を、待ってると、永居に声をかけられた。なんでいるんだ。
「十五分だよ。もー」「じゃ、もうちょっとだな」…だから、友だちだからって…。
あ、先輩だ。内藤先輩。どうしたのかな、今日は野球部無いのかな。
あたしのこの想いを先輩は馬鹿らしい、とやっぱり笑うんだろうか。簡単に嫌いになれない気持ちを、あなたは知っているのだろうか。
「灯、」
好きだといったあと、あたしはすぐにメールを送った。実は、二回送った。勇気がないわけじゃない。だけど、メールは返ってこない。言い訳かもしれない。でも、勇気が、ないわけじゃない。
   ガタン ガタン ガタン
「ねえ、あの人…誰?」
電車の音にかき消されてしまえば良かった。永居は、見つけてしまった。気づいてしまった。
   ガタン ガタン ガタン
「先輩のとなりの…」
   ガタン ガタン ガタン

 「ごめん。俺、無神経で、ずっと」
先輩のとなりには、可愛い彼女。知ってた。ずっと。何回も見たわけじゃないけど、あたしだってそのくらいわかる。
 「ごめん」
ほんとうにひとりよがりなんだよ、あたし。間違ってるけど、どうにもならないんだよ。ほんと。
「あんま、無理すんなよ」
永居の優しい言葉。だけど、ホント無神経だね。でも、ほんとにずっと見ててくれてありがとう。ここに永居が居てくれてよかったんだ。

 家に着いたら、先輩のアドレスを消そう。消せるかな。この気持ちが変わるわけじゃないけど。でも、それが出来たらきっと前に進める。そう思う。



なにかと思いきや小説。
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